深夜の泣き声。

 「きゅ〜〜ん、きゅ〜〜ん。」
草木も眠る丑三つ時、寝入っている私の枕元から寂しげに鳴き声が聞こえてきます。
 最初は、夢うつつ。
でも、はっきりと聞こえてきます。

 薄目を開けて声のする方向を見てみると…。
桃が入っているゲージです。

 そういえば、先日子宮蓄膿症が発見されて治療を受けました。
注射で子宮にたまった膿を出してしまう治療です。

 その薬が効きだしたのでしょう。
お腹が痛いのか、普段と違う体調の変化に怖くて泣いているのです。

 ゲージの扉の隙間から指を一本入れてやると、その指に前足を添えてペロペロ舐めだしました。

 そしてしばらくすると、私の指に顔を押し付けて眠りだしました。
そのまま朝まですやすや眠っておりました。