絶妙な距離感…。

 晩酌のおつまみが肉料理の時に、彼女たちはひそかに物音をたてずに忍び寄ってきます。
 お互いをけん制しつつ絶好の居場所を確保するために少しづつ少しづつ近づいてくるのです。


 そしてここが限界点。
お互い決して目を合わさず、息をひそめて耳を澄ませて私の酒の肴のおこぼれにあずかろうと待っています。
 ここで喧嘩などしたら御馳走がふいになるし、一歩でも引き下がると相手に御馳走を取られてしまうそんな思いが交差する微妙な緊迫感が漂っています。
 最後には私が負けてお肉をおすそ分けしてしまうのですけど…。

     いけませんか?