新しい家族を迎えました。

 今日の休みは奥さんと飛鳥を連れてペットショップに向かいます。

 この前チェックしておいた黒柴は、まだいました。
でも、ゲージの中で背中を向けて寝ています。

 奥さんに「この仔だよ。」って言っても、静かに寝ている黒柴の背中。
じ〜っと待つこと5分。

 奥さんは「もう、帰ろう。」「今日は、もう無理。」と言いながら少しは黒柴が気になる様子です。

 もう帰ろうかと思った時に、むくっと黒柴が起き上がりました。
帰ろうとする奥さんを呼び止めて、黒柴の仔にご対面。

 私と飛鳥は少し離れて奥さんだけにしました。
ゲージ越しにじゃれつくその仔をじっと見つめる奥さんがしばらくしてこっちを振り向きました。

 その眼からは涙が流れていました。
「あか〜ん、桃の事を思い出した〜。」

 ベンチに座ってしばらく泣いた後に「どうする。」って私が聞くと、「好きにしたらいいよ。」とお許しの言葉をいただきました。

 その後は、店員さんに「黒柴を見せてください。」って声をかけて、連れてこられたその仔を抱きしめた奥さんの嬉しそうな顔。

 「こんな小さい仔、手がかかるし大変やで〜。」と言いながらその仔を抱きしめたままでした。

 契約の準備が済む間の空き時間に買い物かごを持って必要なものを買いまわっていた奥さんでした。






 名前は、やっぱり「桃」に決定です。

 家族はみんな大喜びですが、飛鳥だけは困っておりました。