乳がん患者を見守る家族の立場。その二。

 話は少し遡って告知を受けた診察室から、主治医から症状の説明と治療方針を聞く。「ステージ3で転移は無いようです。抗がん剤治療を一回やってがんに薬が効くのか試してから手術(オペ)しましょう。」

 予定通りに抗がん剤治療を始めて、やっぱり髪の毛が抜け始めて、予め見つけておいたかつら屋さんにかつらを買いに行って、かつらを本人に合わせる調整は美容室でやってもらうのは初めて知りました。

 治療の結果、薬が効いてなんとがんが小さくなったのです。
「薬が効いて、ステージが3から2に下がりましたよ。5年生存率も40%から70%に上昇、これで手術をすれば直りますよ。」
主治医から言葉を聞いて、奥さん少し安心して手術に向かいます。

 そして手術日当日、麻酔のために手術室に入る奥さんに「がんばれ」と声をかけて病室で待っていると、主治医がやってきて「一度決定したステージは下がることはありません。生存率は40%です。」

 こんなシーンをドラマで見たことあるけど、まさか自分が本当に体験するなんて…   テレビにはNHK大河ドラマ義経」がかかっていた。

                       つづく